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インナーウェア

インナーウエア
画像はイメージです。

2025年11月6日

オートバイ用のインナーウェアは、ジャケットやパンツといったアウターウェアの性能を最大限に引き出し、ライダーの体温調節快適性を支える非常に重要な装備です。

単なるインナーシャツとは異なり、専用の機能が備わっています。以下に、その機能、用途、および主要な特徴について詳しく解説します。

 

1. インナーウェアの機能と主要な特徴

画像はイメージです。

バイク用インナーウェアの主な機能は、ライディング中の体温変化に対応し、肌に直接触れることで発生する不快感を軽減することです。

1-1. 快適性を高める主要機能

機能詳細補足
吸湿速乾性
(ドライ機能)
汗や湿気を素早く生地表面に吸い上げ、拡散して乾燥させる機能。
肌をドライに保ち、汗冷えを防ぎます
特に夏場や、
気温が高く発汗しやすい状況で重要な機能です。
体温調節
(保温・冷却)
季節に応じて、体温の低下を防ぐ保温機能(冬用)や、
気化熱を利用して涼感をもたらす冷却機能(夏用)を備えています。
冬用は厚手の起毛素材や防風素材、
夏用は接触冷感素材などが使われます。
防風性冬用のアンダーウェアには、走行風の侵入を防ぐ防風フィルム
特殊な織り方が採用されることがあります。
特に首元、胸、腹部などの冷えやすい部位に
効果を発揮します。
コンプレッション
(着圧)
適切な着圧で筋肉をサポートし、血行促進疲労軽減を促します。
また、運動時の筋肉のブレを抑える効果もあります。
長時間のライディングによる疲労を
軽減するために重要です。
インナーパッド

1-2. ライディング特有の機能

機能詳細補足
アウターとの滑りツナギやレザージャケットをスムーズに着脱できるよう、
滑りの良い素材(ポリエステル、ナイロンなど)を使用しています。
これがないと、タイトなレザーウェアは
着脱が非常に困難になります。
抗菌・防臭機能汗による臭いの発生を抑制します。
頻繁に洗濯できない環境や長距離ツーリングで役立ちます。
銀イオンなどの抗菌剤を練り込んだ繊維が
使われることもあります。
UVカット
(紫外線防止)
特に夏用のメッシュジャケットの下に着用する際、
肌を紫外線から守る機能。
日焼けは疲労の原因にもなるため、
重要な機能です。
フラットシーマ
(縫い目)
肌への縫い目のごろつきや摩擦を軽減するため、
縫い目が平らに仕上げられています。
長時間ライディング時の不快感や擦れによる
皮膚炎を防ぎます。

2. インナーウェアの用途(季節・目的別)

電熱タイプ

インナーウェアは、主に季節と着用目的に合わせて使い分けます。

2-1. 季節による分類

種類主な機能用途・適した季節
夏用
(冷却・ドライ系)
接触冷感吸湿速乾通気性UVカット酷暑期(7月~8月)。
メッシュジャケットやツナギの下に着用し、汗冷えと熱中症対策を両立。
冬用
(保温・防風系)
保温防風フィルム
裏起毛(フリース)発熱素材
厳寒期(12月~2月)。
アウターの下に着用し、体温低下を防ぎ、風による体力の消耗を抑える。
オールシーズン程よい吸湿速乾性適度な保温性春・秋のツーリング。
気温差の大きい日に対応できるよう、通気性と保温性のバランスが良い。

2-2. 形状による分類

  • 長袖・長ズボン(フルタイプ):全身の体温調節とプロテクションのサポートに。
  • 半袖・ハーフパンツ:真夏など、より涼しさを求める場合に。
  • バラクラバ(目出し帽):ヘルメット内の汗を吸い、ヘルメットの脱着をスムーズにし、冬は首元からの風の侵入を防ぐ。
  • ネックウォーマー:冬に首元を保温し、風の侵入を防ぐ。
  • ソックス(靴下):ブーツ内のムレを防ぎ、長時間のライディングによる足の疲労を軽減。

3. 主要なインナーウェアブランド

画像はイメージです。

多くのバイクウェアブランドがインナーウェアをラインナップしていますが、機能性インナーウェア専門のブランドも人気です。

 

ブランド名特徴・強み
RSタイチ
(RS TAICHI)
クールライド(夏)とウォームライド(冬)のシリーズがあり、
バイク用として必要な機能(吸汗速乾、防風、滑りやすさ)を高いレベルで実現。
コミネ
(KOMINE)
コストパフォーマンスに優れる。
多様なプロテクター内蔵型アンダーウェアもあり、安全性向上にも貢献。
クシタニ
(KUSHITANI)
エクスプローラシリーズなど、高品質な素材と縫製で、
快適性と耐久性を追求。
ヒョウドウ
(HYOD)
スピードラインなど、
プロライダーも使用する高性能な夏用・冬用アンダーウェアを展開。
デザイン性も高い。
ワークマン
(WORKMAN)
近年、イージスFind-Outシリーズなどの高機能インナーが、
低価格ながら高い防寒・防風性能でライダーに人気。
CW-X / スキンズ (SKINS) /
その他コンプレッションブランド
スポーツブランドのコンプレッションウェアも、
疲労軽減を目的にバイク用として流用されることがあります。

適切なアンダーウェアを選ぶことで、夏は涼しく、冬は暖かく、そして常に快適なライディング環境を維持できます。どのブランドも試着の機会は少ないかもしれませんが、素材やレビューを参考に、季節に合わせたものを選ぶことが大切です。

Posted by 夏木 陽