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ジャケット

ジャケット
画像はイメージです。

2025年11月5日

バイク(オートバイ)用ジャケットは、一般的な衣類とは異なり、ライダーの安全性快適性を両立させるために、多くの特別な機能と特徴を持っています。

以下に、その機能、用途、および主要な特徴について詳しく解説します。

 

1. 機能と主要な特徴

オートバイ用ジャケットの最大の特徴は、「もしも」の転倒時にライダーを保護する安全機能と、ライディングを快適にする快適機能が盛り込まれている点です。

 

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1-1. 安全機能

特徴詳細補足
プロテクター転倒や衝突時に衝撃を吸収・緩和するために、
肩、肘、背中、胸部(オプションの場合あり)に
内蔵される保護材。
CE規格などの国際的な安全基準に適合したプロテクター
(レベル1/レベル2)を選ぶと安心です。
耐摩耗性転倒時に路面との摩擦(擦過傷/ロードラッシュ)から
皮膚を守るため、革(レザー)や丈夫な化学繊維
(ナイロン、ポリエステルなど)が使用されます。
革は特に耐摩耗性に優れています。
化学繊維は摩擦で溶けにくい素材が使われます。
被視認性向上夜間走行時などに他の車両から認識されやすくするために、
リフレクター(反射材)が装備されています。
安全装備として重要な機能です。
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1-2. 快適機能

特徴詳細補足
ライディング用立体構造バイクに乗車する姿勢(前傾姿勢など)に合わせて、
腕や肩、背中などが動きやすいように立体裁断
アクションプリーツなどで設計されています。
脇の下などに柔軟な素材を使用している
製品もあります。
長時間の運転疲労を軽減します。
防風・保温性走行風の侵入を防ぎ、体温の低下を防ぐための機能。
冬用には防風フィルムや中綿、電熱機能などが採用されます。
風による疲労を軽減する効果もあります。
透湿・防水性突然の雨などから体を守る防水機能と、
汗による蒸れを外に逃がす透湿機能
(ゴアテックスなどの高機能素材)を兼ね備えたものがあります。
湿度の高い日本の気候では特に重要です。
通気性
(ベンチレーション)
暑い時期にジャケット内に走行風を取り込み、
熱や湿気を逃がすための開閉可能な通気口メッシュ素材が使われます。
夏用ジャケットの主要な機能です。
バタつき防止高速走行時の風圧でジャケットがバタつくのを抑え、
疲労を軽減するために、袖口や腰などにアジャスター
(ベルクロなど)が装備されています。
フィット感を高め、安全にも寄与します。

2. 用途(種類・季節別)

オートバイ用ジャケットは、主にその素材と用途によって以下の種類に分類されます。

 

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2-1. 素材による分類

種類特徴主な用途・メリット
レザージャケット牛革、山羊革などが使われ、
極めて高い耐摩耗性防風性が特徴。着込むほど体に馴染みます。
安全性最優先、防寒、長期間の使用、クラシックなスタイル。
夏用には穴開け加工のパンチングレザーもあります。
テキスタイルジャケットナイロンやポリエステルなどの化学繊維が主素材。
軽量で、カラーやデザインが豊富。
汎用性が高い、防水・防風・透湿などの高機能素材との
組み合わせが多い、価格帯が幅広い。
メッシュジャケット通気性に優れたメッシュ素材を多用した
テキスタイルジャケット。
夏場のライディング
通気性が抜群で、熱中症や日焼け対策にも有効です。
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2-2. 季節による分類

種類特徴主な用途・季節
春夏(サマー)メッシュ素材や薄手のテキスタイルを使用。
通気性軽量性を重視。
酷暑の時期(7月~8月)。
秋冬(ウインター)厚手の生地、中綿、防風・防水フィルムなどを使用。
防風性保温性を重視。
冬季(11月頃~3月)。
オールシーズンアウターと取り外し可能なインナー(防寒着)の
組み合わせで、幅広い季節に対応。
春・秋をメインに、インナーの着脱で調節。
真夏や真冬は専用品のほうが快適な場合があります。
3シーズン主に春、秋、初冬頃までを想定したモデル。
防風性を持ちつつ、ベンチレーションなどで温度調節を考慮。
春・秋(3月~6月、9月~11月頃)。

オートバイ用ジャケットを選ぶ際は、ご自身のライディングスタイル(街乗り、ツーリング、高速走行など)と主に使用する季節、そして何よりも安全性(プロテクター)を考慮して選ぶことが重要です。

 

主要なバイクウェアブランドと特徴

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1.日本の主要な総合バイクウェアブランド

これらのブランドは、プロテクターの安全性と日本特有の気候に合わせた機能(防水性、透湿性、サイズ感)を重視した製品作りをしています。

 

ブランド名特徴・強みおすすめの製品カテゴリー
コミネ
(KOMINE)
「プロテクターのコミネ」として知られる、
高い安全性とコストパフォーマンスを誇るブランド。
エントリーモデルからハイエンドまで幅広く展開。
プロテクター付きジャケット
(特に胸部プロテクター)、
多機能テキスタイルジャケット。
RSタイチ
(RS TAICHI)
ライディングに必要な機能性とファッション性を高水準で両立。
カジュアルなデザインの製品も多く、
防水・透湿素材の採用にも積極的。
オールシーズン/3シーズンテキスタイルジャケット、
メッシュジャケット、ライディングシューズ。
クシタニ (KUSHITANI)高品質なレザー製品と、着心地と運動性にこだわった
立体裁断が特徴の老舗ブランド。
プロライダーからも信頼が厚い。
レザージャケット、
レザー/テキスタイル複合ジャケット、
ツーリング向けの機能的なテキスタイルウェア。
カドヤ
(KADOYA)
主にレザーウェアに特化。
ヘビーデューティーで武骨なデザインが特徴で、
バイカー文化を色濃く反映した製品が多い。
ライダースジャケット(革ジャン)、
レザーベスト、
カスタムバイク向けのウェア。
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2. 海外のハイエンド・レーシング系ブランド

高性能なプロテクション技術や、レーシングからフィードバックされた最新の素材・技術を投入しています。

 

ブランド名特徴・強みおすすめの製品カテゴリー
アルパインスターズ (alpinestars)イタリア発。MotoGPなどのレーシング分野での実績が豊富。
高いプロテクション性能とスタイリッシュなデザインが魅力。
レザースーツ、レーシングジャケット、
カジュアルなライディングパーカー。
ダイネーゼ
(DAINESE)
イタリア発。プロテクターの先駆者。
デザイン性安全技術の両方が非常に高く評価されており、
高機能な製品が多い。
ゴアテックスを使用した
高機能ツーリングジャケット、
レザージャケット、
エアバッグシステム搭載ジャケット。
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3. カジュアル・アパレル系ブランド

バイク用としての安全性(プロテクターポケットなど)を持ちながら、バイクを降りた後も普段着として違和感のないファッション性を重視しています。

 

ブランド名特徴・強みおすすめの製品カテゴリー
デイトナ
(DAYTONA)
豊富なバイク用品を扱うメーカー。
そのアパレル部門は、カジュアルで街乗りに使いやすいデザインが多い。
ライディングデニム、
カジュアルなライディングジャケット。
ラフ&ロード
(Rough & Road)
アドベンチャー/オフロード系に強いが、
ツーリング向けの高機能ウェアも充実。
多機能ポケットやタフな作りが特徴。
アドベンチャージャケット、
防水防寒ウェア。
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ジャケット選びのポイント

  1. 用途の明確化:
    • レーシング/スポーツ走行なら:アルパインスターズ、ダイネーゼ、クシタニ
    • 長距離ツーリングなら:RSタイチ、コミネ、ダイネーゼ(ゴアテックス系)
    • 街乗り/普段使いなら:RSタイチ、デイトナ、カジュアル系の製品
  2. 安全性(プロテクター):
    • 特に胸部プロテクターは致死率を下げる効果が高いとされており、標準装備またはオプションで装着できるモデルを選びましょう。
  3. 試着の重要性:
    • バイクに乗る姿勢(前傾や直立)になってみて、肩や腕、背中に突っ張りがないか、プロテクターが正しい位置にあるかを必ず確認してください。

Posted by 夏木 陽