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フレーム種類

フレーム種類
画像はイメージです。

2025年10月22日

オートバイのフレーム構造は、形状と素材によって走行性能や快適性、安全性に大きく影響します。

以下に、代表的な形状の種類と素材の種類、それぞれの主な特性を詳しく解説します。

 

見分け方としてはエンジンをどういう形で囲っているのかで見分ける事が出来ます。

 

フレームの形状種類と特性

フレーム形式構造の特徴主な特性採用例
ダブルクレードルエンジンを上下左右から囲む2本のパイプ高剛性・高強度・安定性クラシックバイク、ネイキッド
セミダブルクレードル下部のパイプが途中で分岐軽量化・コスト効率・中剛性中型車、単気筒・2気筒車
ダイヤモンド
(バックボーン)
エンジンを吊り下げ、フレームの一部として利用軽量・整備性良好・コスト低小型車、街乗りモデル
ツインスパー
(ツインチューブ)
左右に太い角パイプでエンジンを挟む高剛性・高精度・スポーツ向けスーパースポーツ
トレリス(トラス)三角形状に鋼管を溶接軽量・剛性バランス・美観ドゥカティ系、欧州スポーツ車
モノコック一体成型の構造体でエンジンを包む超高剛性・軽量・高コストレース車両、特殊モデル

シングルクレードルフレーム

シングルクレードルフレーム
  • エンジンを上下左右から囲む1本のメインパイプで構成
  • シングルではあるが、剛性・安定性の問題はほとんど無い

ダブルクレードルフレーム

ダブルクレードルフレーム
  • エンジンを上下左右から囲む2本のメインパイプで構成
  • 高剛性・高安定性でクラシックバイクやネイキッドに多用

トレリスフレーム(トラスフレーム)

トレリスフレーム
  • 三角形状に鋼管を組み合わせた構造
  • 軽量で剛性バランスに優れ、ドゥカティなどに採用

ツインスパーフレーム(ツインチューブ)

ツインスパーフレーム
  • 左右に太い角パイプでエンジンを挟む構造
  • 高剛性・高精度でスーパースポーツに最適

ダイヤモンドフレーム

ダイヤモンドフレーム
  • エンジンを構造体の一部として利用し、吊り下げる形
  • 軽量・整備性に優れ、街乗りや小型車に多い

モノコックフレーム(バックボーン型)

モノコックフレーム
  • 一体成型された構造体でエンジンを包み込む
  • 超高剛性・軽量・高コストでレース車両に採用

フレーム素材の種類と主特性

左から:鉄・アルミ・クロームモリブデン・カーボンファイバー
素材主な特性メリットデメリット採用例
鉄(スチール)高弾性・加工性良好しなやか・耐久性・安価重量があるネイキッド、旧車
アルミニウム軽量・高剛性軽量化・スポーツ性能加工難・コスト高スーパースポーツ、ツアラー
クロモリ鋼高強度・高剛性軽量で強い・溶接性良好コストや加工に技術要トレリスフレーム、カスタム車
カーボンファイバー超軽量・超高剛性レース向け・振動吸収性高価・破損時の修復困難MotoGP車両、試作車

フレーム設計における重要ポイント

  • 強度:衝撃に耐える力。素材の性質や厚みで決まる。
  • 剛性:力に対して変形しにくい性質。形状や構造で調整。
  • 弾性:力を受けた後に元に戻る性質。鉄が優れる。
  • 軽量性:加速・操縦性・燃費に影響。アルミやカーボンが有利。
  • 振動吸収性:快適性と耐久性に関係。素材と構造のバランスが重要。

Posted by 夏木 陽