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冷却

冷却系
画像はイメージです。

2025年10月17日

オートバイのエンジン冷却には、空冷式・水冷式・油冷式の3方式があり、それぞれに関連する部品が異なります。

 

空冷式(Air Cooling)

空気の流れでエンジンを冷却するシンプルな方式です。

主な部品

  • 冷却フィン(Cooling Fins) シリンダーやヘッド周辺に取り付けられた金属製の板。表面積を増やして走行風で熱を放散します。
  • クーリングファン(Forced Air Fan) スクーターなど走行風が当たりにくい車種では、ファンで強制的に風を送ります。

特徴

  • 構造がシンプルで軽量
  • メンテナンスが容易
  • 停止時の冷却性能が低い

水冷式(Liquid Cooling)

冷却水(クーラント)を循環させてエンジンを冷却する方式。高性能車に多く採用されています。

YAMAHA XSR700 水冷式仕様

主な部品

部品名役割
ラジエーター(Radiator)冷却水の熱を空気に放出
ウォーターポンプ(Water Pump)冷却水を循環させる
ラジエーターファン(Radiator Fan)停止時でも風を送って冷却
ラジエーターキャップ圧力調整し沸点を上げる
リザーバータンク冷却水の予備タンク
サーモスタット冷却水の流れを温度で制御
ウォータージャケットエンジン内部の冷却水通路
ラジエーターホース冷却水の通路(エンジン⇔ラジエーター)

特徴

  • 冷却性能が高く、安定性がある
  • 停止時でも冷却可能
  • 構造が複雑で重量増・メンテナンスが必要

補足:冷却水(クーラント)の役割

水冷式では、クーラントが凍結防止・防錆・腐食防止の役割も担っています。交換は2〜3年に一度が目安です

油冷式(Oil Cooling)

エンジンオイルを冷却媒体として使う方式。空冷と併用されることもあります。

主な部品

  • オイルクーラー(Oil Cooler) オイルの温度を下げるための放熱装置
  • オイルポンプ オイルを循環させる
  • オイルライン(ホース) オイルの流れる経路

特徴

  • 空冷より冷却性能が高い
  • 水冷より構造が簡素
  • 高回転・高負荷時に有効

Posted by 夏木 陽