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*欧州ツーリングツアー

欧州バイクツーリング

2025年12月12日

旅って、路面の質感や風の匂いまで土地の個性が出ますよね。欧州は地域ごとに「走り味」がまるで違う。

北・西・中央・東・西南・南・東南ヨーロッパの順に、国別で絶景ルートと見どころを整理しました。

 

欧州の地方分類

目次

北ヨーロッパ(ノルウェー・スウェーデン・フィンランド・アイスランド)

アトランティック・オーシャン・ロード

ノルウェー

  • 絶景ルート: トロールスティーゲン(連続ヘアピン+滝景観)、アトランティック・オーシャン・ロード(海上連絡路の浮遊感)、ロフォーテン諸島の海岸線。
  • 見どころ: フィヨルド(ガイランゲル・ソグネなど)と白夜の光。夏は雪解け水と滝が最盛。
  • 走りのコツ: 天候急変と風。防水・防風主役、ブレーキの濡れ対策も意識。

スウェーデン

  • 絶景ルート: ハイコースト沿岸、ダラナ地方の湖畔ロード、ラップランド周遊(オーロラ時期は冬)。
  • 見どころ: 木造の赤い町並み、湖と森の穏やかな連続景。
  • 走りのコツ: 動物飛び出しに注意。長い直線で集中力の配分を。

フィンランド

  • 絶景ルート: サイマー湖群のアイランドロード、ラップランド(ロヴァニエミ〜イナリ)。
  • 見どころ: 湖沼の連続と静寂、夏至祭の光。
  • 走りのコツ: 路面は良好だが濡れた木陰は滑りやすい。

アイスランド

  • 絶景ルート: リングロード一周、ウェストフィヨルド、南岸の氷河・ブラックサンドビーチ。
  • 見どころ: 火と氷の国。滝・氷河・溶岩台地が日毎に変奏。
  • 走りのコツ: 風速と未舗装Fロード。タイヤ選定と予備燃料を厚めに。

西ヨーロッパ(イギリス・アイルランド・フランス・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク)

アイルランド・ワイルド・アトランティック・ウェイ

イギリス

  • 絶景ルート: スコットランドNC500(ハイランド海岸線)、レイクディストリクト周遊、コッツウォルズの丘陵路。
  • 見どころ: 古城と荒野、沿岸の断崖。マン島TT時期は聖地体験も特別。
  • 走りのコツ: 変わりやすい雨と風。左側通行とラウンドアバウト慣れ。

アイルランド

  • 絶景ルート: ワイルド・アトランティック・ウェイ、リング・オブ・ケリー。
  • 見どころ: 大西洋の荒波と緑の牧草地、巨人の道(北アイルランド側)。
  • 走りのコツ: 海風で路面が冷える。レイヤリングを薄手で刻む。

フランス

  • 絶景ルート: アルプス(グランアルプス街道)、ヴォージュ〜ジュラの森林ロード、ノルマンディー海岸。
  • 見どころ: 山岳・渓谷・古都・食。ピレネー接続でスペインへ縦走も自在。
  • 走りのコツ: 田舎道の農耕車に注意。峠季節の通行状況を要確認。

ベルギー/オランダ/ルクセンブルク

  • 絶景ルート: アルデンヌの丘陵(B/Lux)、オランダ海岸線とポルダーの堤防路。
  • 見どころ: 中世町並みと運河景観。短距離で文化密度が高い。
  • 走りのコツ: 平坦路中心で風が主敵。視認性装備を意識。

中央ヨーロッパ(ドイツ・スイス・オーストリア・チェコ・ハンガリー・ポーランド)

スイス・フルカ峠 氷河谷と高山湖を望むアルプスの名峠

ドイツ

  • 絶景ルート: ロマンチック街道、黒い森(シュヴァルツヴァルト・ホーホ通り)、ライン〜モーゼル渓谷。
  • 見どころ: 古城と葡萄畑。アウトバーンで長距離移動効率も高い。
  • 走りのコツ: 高速域の風圧・制動管理。田園道路の制限速度切り替えに注意。

スイス

  • 絶景ルート: フルカ/グリムゼル/スステン/クラウゼンなど峠群連結。
  • 見どころ: 氷河谷と高山湖。路面品質は欧州最高レベル。
  • 走りのコツ: 高低差で気温が激変。ウェットでもグリップは良好だが油断は禁物。

オーストリア

  • 絶景ルート: グロースグロックナー高峰道路、チロルの谷間ロード。
  • 見どころ: アルプスの展望と麓町の音楽文化。
  • 走りのコツ: 有料峠あり。上り下りでエンジンブレーキ活用。

チェコ/ハンガリー/ポーランド

  • 絶景ルート: ボヘミアの森と城塞路(CZ)、バラトン湖畔とパンノニア平原(HU)、タトラ山脈の麓道(PL)。
  • 見どころ: 中欧の古都群とカトリック・ハプスブルク遺産。
  • 走りのコツ: 旧市街石畳の滑り/縁石に注意。地方路で舗装品質の差あり。

東ヨーロッパ(バルト三国・ウクライナ・ベラルーシ・ロシア西部)

リトアニアのトラカイ、ガルヴェ湖上に浮かぶ島の上に建てられた城「トラカイ城」。

バルト三国(エストニア・ラトビア・リトアニア)

  • 絶景ルート: バルト海沿岸線、森と湖の直線快走、クルシュー砂州(LT)。
  • 見どころ: 木造の旧市街、静かな海岸、琥珀文化。
  • 走りのコツ: 風対策と動物注意。雨上がりの森影は滑りやすい。

ウクライナ/ベラルーシ/ロシア西部

  • 絶景ルート: カルパチア山脈の丘陵路(UA)、ベラルーシの湖沼地帯、ノヴゴロド〜モスクワ周辺の歴史街道。
  • 見どころ: 正教会建築、広い平原の連続。
  • 走りのコツ: 最新の治安・通行情報の確認を最優先に。

西南ヨーロッパ(スペイン・ポルトガル・アンドラ)

スペイン・ピコス・デ・エウロパ国立公園 石灰岩の山塊と深い渓谷。

スペイン

  • 絶景ルート: ピレネー沿いの山岳路、アンダルシア白い村周遊、Picos de Europaの石灰岩山塊。
  • 見どころ: 世界遺産都市とタパス文化、乾いた丘陵のワイドコーナー。
  • 走りのコツ: 夏の路面温度上昇とタイヤ摩耗。昼休憩を長めに。

ポルトガル

  • 絶景ルート: アルガルヴェ海岸、ドウロ渓谷の葡萄段々畑。
  • 見どころ: 大航海時代の港町、海と丘の穏やかな景。
  • 走りのコツ: 海風と日差し。朝夕の黄金時間に合わせると映える。

アンドラ

  • 絶景ルート: ミニ国家の高地峠連結。ショートながら標高感が濃い。
  • 見どころ: ピレネーの展望と買い物天国。
  • 走りのコツ: タイトコーナー連続。ブレーキ熱管理に配慮。

南ヨーロッパ(イタリア・ギリシャ・マルタ・サンマリノ・バチカン)

イタリア・ステルヴィオ峠 標高2,757m、48のヘアピンカーブが連続するヨーロッパ随一の峠。

イタリア

  • 絶景ルート: ステルヴィオ峠、ドロミティ街道、アマルフィ海岸、トスカーナ丘陵。
  • 見どころ: 山岳・海岸・古都・食の全部乗せ。日毎に風景の層が変わる。
  • 走りのコツ: ヘアピン連打のクラッチ/ブレーキ配分。観光地のZTL(進入制限)に注意。

ギリシャ

  • 絶景ルート: メテオラ修道院群への山岳路、ペロポネソス半島海岸線、エーゲ島周遊(フェリー併用)。
  • 見どころ: 古代遺跡と群青の海。島を挟んだ多島海ルーティングが楽しい。
  • 走りのコツ: 島の路面は塩害で滑りやすい箇所あり。

マルタ/サンマリノ/バチカン

  • 絶景・見どころ: 小国家の歴史密度。マルタの石灰岩海岸、サンマリノ旧市街の崖城、バチカンは滞在拠点からの訪問で。
  • 走りのコツ: 都市観光主体。宿と駐輪計画を先に固める。

東南ヨーロッパ(クロアチア・スロベニア・ボスニア・モンテネグロ・セルビア・ルーマニア・ブルガリア・北マケドニア・アルバニア)

ルーマニア・トランスファガラシャン道路 カルパチア山脈を貫くヘアピン連続の峠道。

クロアチア

  • 絶景ルート: アドリア海岸線(Jadranska Magistrala)、ダルマチアの島々(フェリー併用)。
  • 見どころ: 透明度抜群の海と石造りの古都。
  • 走りのコツ: 夏の渋滞と熱。朝夕主体で組むと快適。

スロベニア

  • 絶景ルート: ユリアン・アルプス(ヴルシッチ峠)、ブレッド湖周辺。
  • 見どころ: 小粒でも凝縮した山岳と湖。
  • 走りのコツ: 峠はタイト、雨後の苔路面に注意。

ボスニア・ヘルツェゴビナ/モンテネグロ

  • 絶景ルート: モンテネグロのコトル湾スイッチバック、ボスニアの山岳・渓谷ロード。
  • 見どころ: 岩山と内陸の静けさ、オスマン建築。
  • 走りのコツ: 国境越えは時間に余裕を。地方路の舗装差あり。

セルビア

  • 絶景ルート: ドゥナイ川沿い鉄門渓谷、タラ国立公園周辺。
  • 見どころ: 修道院群と穏やかな丘陵。
  • 走りのコツ: 旧道の穴に注意。燃料はこまめに。

ルーマニア

  • 絶景ルート: トランスファガラシャン、トランスアルピナ。
  • 見どころ: カルパチアの稜線路とドラキュラ伝説の城。
  • 走りのコツ: 夏季限定の峠開通。ヘアピン密度に体力配分。

ブルガリア/北マケドニア/アルバニア

  • 絶景ルート: リラ山・ピリン山(BG)、オフリド湖周遊(MKD)、アルバニアRiviera海岸線(AL)。
  • 見どころ: バルカンらしい素朴な村と濃い自然。
  • 走りのコツ: 路面品質のムラ。予備工具とチューブレスタイヤ修理キットを。

ヒント(ヨーロッパ周遊を安定運用)

動線設計: ピレネー・アルプス・アドリアを「軸」に、接続国を放射状に繋ぐとストレスが少ない。

季節選び: 高峠は夏、海岸線は春秋が快適。混雑回避は肩シーズン(閑散期

日程配分: 峠集中日と町滞在日を交互に。機材ケアと休養のリズム作り。

車両整備: 連続ヘアピンはブレーキ熱、海岸線は塩害、北欧は防水・防風を最優先。

Posted by 夏木 陽