警笛・ホーン

オートバイのホーン(警笛)は、法的にも機能的にも「警音器」として位置づけられる重要な保安部品です。
以下にその機能、用途、特徴、そして保安基準について詳しく解説します。
ホーンの機能と用途
1. 危険回避のための警告
- 見通しの悪い交差点やカーブで、自車の存在を周囲に知らせる。
- 歩行者や他車両に対して、接触の危険がある場合に警告音を発する。
2. 法令に基づく使用義務
- 「警笛鳴らせ」や「警笛区間」の標識がある場所では、ホーンの使用が義務付けられています。
- 不必要な使用(例:感謝の意を込めた「サンキューホーン」など)は道路交通法違反となる場合があります。
ホーンの保安基準(道路運送車両法 第43条)

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 音量 | 前方7mの位置で87dB以上112dB以下(動力7kW以下の二輪車は83dB以上) |
| 音質 | 一定で連続した音であること。断続音や変化する音は不可 |
| 音源 | サイレンや鐘などは不可。電磁式ホーンが主流 |
| 装着義務 | 二輪車には必ず装着されていなければならない |
| 車検対応 | 鳴らない、音量不足、音質不適合の場合は車検不合格 |
ホーンの種類と特徴
| 種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| 電磁式ホーン | 一般的な構造。電流で振動板を駆動 | 安価・耐久性あり | 音質のカスタム性は低い |
| エアホーン | 圧縮空気でラッパ音を鳴らす | 高音圧・迫力あり | 大型車向け・二輪には不向き |
| 電子ホーン | スピーカーで電子音を再生 | 可変音・診断機能付きもあり | 高価・複雑な配線が必要 |
カスタム時の注意点

- 社外品に交換する際は、保安基準に適合しているか必ず確認しましょう。
- 音量が大きすぎる、音色が変則的なものは違法となり、車検に通らない可能性があります。
- ホーンが鳴らない場合は、スイッチ・配線・リレー・ヒューズなどの点検が必要です。
まとめ
ホーンは「鳴らすための装置」ではなく、「鳴らすべき時に正しく鳴るための装置」です。
安全運転の補助として、そして法令遵守の観点からも、適切なホーンの装着と使用が求められます。


















































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































