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フレーム・足回りメンテナンス

足回り・フレームメンテナンス
画像はイメージです。

2025年10月5日

オートバイの足回りは、走行性能・安全性・快適性を左右する極めて重要な部分です。
サスペンションやタイヤは常に路面と接しているため、定期的なメンテナンスが不可欠です。

足回りは「命を預ける部分」と言っても過言ではありません。
しっかりとしたメンテナンスで、安心・快適なライディングを楽しみましょう。

 

タイヤのメンテナンスポイント

空気圧の管理

  • 頻度:週1回のチェックが理想
  • 影響:適正空気圧でないと操縦性・燃費・タイヤ寿命が悪化。高すぎるとグリップ低下、低すぎると偏摩耗やバーストの危険。

溝の深さと摩耗状態

  • 法定基準:1.6mm以上(スリップサインで確認)。
  • 偏摩耗:センターだけ減る/サイドだけ減る → 空気圧や乗り方の見直しが必要。

亀裂・異物の確認

  • ガラス片・釘などが刺さっていないか。
  • サイドウォールのひび割れは劣化のサイン。

サスペンションのメンテナンスポイント

オイル漏れの確認(フロントフォーク)

  • 兆候:インナーチューブにオイルが滲んでいる。ブレーキ性能低下やハンドリング悪化の原因に。
  • 対策:オイルシール交換・フォークオイル交換(1〜2年ごとが目安)。

プリロード・減衰力の調整(リアショック)

目的:体重や走行スタイルに合わせて最適な乗り味に。
注意点:調整しすぎると逆効果(跳ねる・沈みすぎる)。サグ(沈み込み量)の測定が基本。

連結部のガタ・損傷確認

  • スイングアームやリンク部にガタつきがないか。
  • 異音や不安定な挙動の原因になる。

その他の足回りチェックポイント

ホイールベアリング

  • 回転時にゴリゴリ感がある → ベアリング劣化。
  • ガタつきがある場合は即交換。

ホイールナット・ボルトの締め付け

  • 緩みがあると走行中に危険。
  • トルクレンチで規定値を守る。

ブレーキ系統との連携

  • サスペンションの動きが悪いと制動距離が伸びる。
  • ブレーキパッド・ローターの摩耗も合わせて確認。

足回りメンテナンスのコツ

  • 走行前後に目視点検を習慣化。
  • サービスマニュアルに従って定期点検。
  • 異音・違和感を感じたらすぐに確認・整備。

 

フレームメンテナンスのポイント

オートバイのフレームは、車体全体の骨格であり、エンジンや足回り、電装系などすべてのパーツを支える重要な構造体です。
普段は目立たない部分ですが、安全性や耐久性に直結するため、日常的なメンテナンスが非常に重要です。

 

サビ・腐食のチェックと対策

  • チェック箇所:ステップ周辺、スイングアーム付け根、ボディ下部など水や泥が溜まりやすい場所
  • 対策方法:軽度のサビ:スチールウールやサンドペーパーで除去 → コンパウンドで仕上げ。重度のサビ:サビ転換剤や防錆塗料で処理 → 必要なら再塗装。
  • サビ防止:走行後や雨天後は水分を拭き取り、防錆スプレーを使用

洗車時のフレーム清掃

  • 目的:泥・油汚れの除去と異常の早期発見
  • 注意点:高圧洗浄機は避ける(電装系やベアリングに悪影響)。柔らかいブラシやスポンジで優しく洗う。洗浄後は水分をしっかり拭き取り、必要に応じてワックスや保護剤を使用。

溶接部・接合部の点検

  • チェック項目:溶接部にクラック(ひび割れ)がないか。ボルト・ナットの緩みや腐食。ステーやブラケットの変形・破損。
  • 対策:異常があれば早急に整備工場で点検・修理

フレーム塗装の保護

  • 目的:紫外線・水分・塩分から金属を守る。
  • 方法:洗車後にワックスやコーティング剤を塗布。塗装が剥がれている場合はタッチアップペイントで補修。

フレームの歪み・変形の確認(事故後など)

  • 兆候:ハンドリングの違和感。タイヤの偏摩耗。ステップやハンドルの位置ズレ。
  • 対策:目視で判断が難しい場合は、プロによるフレーム測定を依頼

メンテナンスの習慣化ポイント

  • 月1回の目視点検を習慣に。
  • 洗車時にフレーム下部や隙間もチェック。
  • 異音・振動・操作感の変化に敏感になる。

Posted by 夏木 陽