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ツアラー

ツアラー
画像はイメージです。

2025年11月3日

長距離走行・ツーリング仕様で、快適性に重きを置いているバイクを指す。
長距離かつ長日程をいかに楽にこなすための大柄な車体・ホイールベースと大排気量、巨大なカウルと安楽なポジションといった車体構成と、ラゲッジ面の充実した装備。

 

ツアラー(Tourer)の特徴と用途

アドベンチャーツアラー:KAWASAKI ヴェルシス1000

「ツアラー」とは、その名の通り長距離のツーリング(旅)に重点を置いて設計されたオートバイのカテゴリーです。

長時間の運転におけるライダーとパッセンジャー(同乗者)の疲労を軽減し、快適かつ安全に移動できる機能が追求されています。

1. 機能の特徴(長距離走行の快適性・安定性)

ツアラーは、長距離移動の快適性と高速安定性を追求した設計になっています。

  • 快適なライディングポジション:
    • ハンドル位置が高く、ステップ位置が比較的低い、自然でアップライト(直立に近い)な乗車姿勢を基本とします。
    • これにより、長時間運転しても手首や腰への負担が少なく、疲労が軽減されます。
    • スーパースポーツのような極端な前傾姿勢は取りません。
  • 高い防風効果(カウルとウィンドシールド):
    • 大きな**フルカウル(フェアリング)背の高いウィンドシールド(風防)を標準装備しています。これは走行風を効果的に防ぎ、高速道路での風圧による疲労や雨天時の濡れを大幅に軽減します。
    • 高級モデルでは、電動で高さを調整できる可変ウィンドシールドが採用されることもあります。
  • 大容量の燃料タンク:
    • 頻繁な給油の手間を減らすため、比較的大きな燃料タンクを備えています。これにより、航続距離が長くなり、給油スポットの少ない場所でも安心して走行できます。
  • 優れた積載能力:
    • 車体には、大容量のパニアケース(サイドケース)トップケース(トランク)が標準装備されているか、または簡単に装着できる設計になっています。これにより、宿泊を伴う長旅に必要な荷物を豊富に積み込めます。
  • 直進安定性の重視:
    • 一般的に車体が大きく、乾燥重量が重い傾向があります。この重量と車体設計により、高速走行時や横風を受けた際の直進安定性に優れ、安心してクルージングできます。
  • 快適なシートとサスペンション:
    • シートは広く、厚みがあり、乗り心地を重視した設計です。
    • サスペンションは長距離走行での疲労を減らすため、路面からの振動を吸収し、快適な乗り心地を提供するよう調整されています。電子制御サスペンションを採用するモデルもあります。
  • 電子装備の充実:
    • クルーズコントロール(一定速度を自動で維持)や、先進のACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)、グリップヒーター、シートヒーター、オーディオシステム、スマートフォン連携機能など、長旅をサポートする豪華な装備が搭載される傾向があります。

2. 用途の特徴

ツアラーの用途は、主に長距離移動と快適な旅の実現にあります。

  • 主な用途:長距離ツーリング、宿泊を伴う旅
    • 高速道路を利用した遠方への移動や、何日もかけて様々な場所を巡る長旅に最適です。
  • セカンド用途:日常の足、通勤
    • 一部のモデルは、その安定性と快適性から日常の移動や通勤にも使われますが、車体が大きいため、市街地での取り回しや駐車スペースには注意が必要です。
  • ライダー層:
    • ロングツーリングを趣味とするライダーや、タンデム(二人乗り)で旅を楽しみたいライダーに特に好まれます。その豪華な装備と快適性から、高年層のライダーにも人気が高いカテゴリーです。

3. ツアラーの主な分類

上段:グランドツアラー・下段:スポーツツアラー

ツアラーには、用途に応じていくつかのサブカテゴリーがあります。

 

分類特徴代表的な志向
グランドツアラー車体が非常に大きく、豪華な装備と最高の快適性を追求したモデル。長距離のタンデム走行に最適。快適性・豪華さ
スポーツツアラースーパースポーツに近い運動性能を持ちながら、長距離走行の快適性も両立させたモデル。ワインディング(峠道)も楽しみたいライダー向け。快適性・スポーツ性
アドベンチャーツアラーツアラーの快適性とオフロード車の走破性・耐久性を融合させたモデル。舗装路だけでなく、未舗装路も視野に入れた旅に対応。汎用性・走破性
アドベンチャーツアラー;BMW R1200GS

このように、ツアラーは「旅をいかに快適で安全にするか」に焦点を当てたオートバイです。

Posted by 夏木 陽